アムステルダム フランクフルトとパリを猛追

アムステルダム フランクフルトとパリを猛追
2018/03/05

欧州かわら版 2018年3月号

目指せ!ロンドンに代わる金融センター

英国の欧州連合(EU)離脱に伴い、EU加盟国間ではロンドンに代わる「欧州の金融センター」の座をめぐって、金融機関の誘致合戦がヒートアップしています。
ドイツのフランクフルトや欧州かわら版2月号で特集したフランス・パリが本命と言われている中、オランダのアムステルダムも、これまでに100社以上と連絡を取るなど、英国のEU離脱後の金融センターとして金融機関の誘致へ猛アピールを続けています。
ニューヨークタイムズの記事によると、英国シティレベルで条件が見合う都市として第1位はアムステルダムで次点がフランクフルト、その後にパリの順と続いています。

1. 英語能力の高さ

オランダの母国語はもちろんオランダ語ですが、子供からお年寄りまで、当たり前のように英語が話せます。オランダ人の90%以上の人は英語が話せるといわれており、英語を第2言語とする国々の英語力のレベルをランキングするEF 英語能力ランキングでは堂々の第1位です(日本は37位)。

2017 EF 英語能力ランキング
オランダ ドイツ フランス
スコア 71.45 62.35 54.39
ランキング 1位 9位 32位
(出所)EFエデュケーション・ファーストのデータをもとに、NNインベストメント・パートナーズ 株式会社作成

オランダの人は、相手にオランダ語で話し掛け、相手が理解していないとわかると瞬時に英語で言い直してくれます。いろんな国の人と日常的に接する環境で、オランダ語と英語を自由に使えるオランダ人は、若い頃から自然と国際人としての素質が養わっており、相手の国籍や言語を問わず、誰であっても臨機応変にフラットに接することができます。この点は、英国からユーロ圏へ業務を移転することを検討している金融機関への最大のアピール・ポイントとなっています。

2. 優れた交通機関

オランダには、年間6,300万人が利用するスキポール空港があります。国土が小さいオランダは、そのほとんどが国際線の利用で、国際線の旅客数では世界第4位の空港となります。しかも、スキポール空港はアムステルダム中央駅から鉄道でたったの15分という好立地にあります。また、オランダは欧州の主要都市を結ぶ優れた鉄道網を有しており、EUの本部があるベルギーのブリュッセルにも、鉄道で行くことができます。

各空港の国際線旅客数と世界ランキング
アムステルダム フランクフルト パリ
空港名 スキポール フランクフルト シャルル・ド・ゴール
2016年
国際線 旅客数
6,353万人
4位
5,370万人
8位
6,038万人
5位
(出所)国際空港評議会(ACI)のデータをもとに、NNインベストメント・パートナーズ 株式会社作成


3. デジタルの中心

また、オランダは、インターネット普及率とその利用度合いが高く、中でも光ケーブルや衛星による通信網が整備されたアムステルダムは、デジタルの世界でも、ロンドンやフランクフルトと並んで優位性があると言われています。

インターネット普及率
オランダ ドイツ フランス
90.4% 89.7% 85.6%
(出所)国際電気通信連合のデータをもとに、NNインベストメント・パートナーズ 株式会社作成



アムステルダムの欠点は?

アムステルダムの欠点は限られたスペースです。運河沿いに並ぶ古い街並みは、間口が非常に小さく、また、新たに建築するスペースもそれほどありません。そのため、アムステルダムはアムステルダム首都圏地域というワードを使ってマーケティング活動を行なっているようです。
こうした条件面だけで見ると、アムステルダムにも欧州の金融センターとなるチャンスが十分あるように見えます。ハード・ブレグジットで英国のEUパスポートが無効になった場合、こうした条件面の良さに着目した金融機関の雇用移転が起き、スーツ姿で自転車に乗るビジネスマンがアムステルダムに溢れかえる日が来るかもしれません。

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