欧州かわら版

2017/08/03

欧州の経済状況と欧州中央銀行(ECB)の金融政策

景気回復が本格化

ユーロ圏の景気回復は力強さを増しています。先行して改善していた企業の景況感や消費者信頼感は依然として高い水準にあります。欧州委員会が発表している7月のユーロ圏の景況感指数は10年ぶりの高水準に上昇しました。年初に懸念されていた各国の選挙に波乱がなく、政治的な不透明感が低下したことも背景になったと思われます。
実体経済を表す経済指標も回復を示しており、6月の鉱工業生産は金融危機後で最も高い水準に上昇しました。これまではドイツなどが主導していましたが、今後はスペインやフランスなどの回復も期待されます。

インフレ率の落ち着き

一方、消費者物価上昇率はエネルギー価格の上昇を反映して年初は高い水準になったものの、直近では再び低下しています。コアインフレ率に上昇の兆しが見られず、ECBの目標である2%の達成には時間がかかりそうです。

ECBの政策 ~慎重に金融緩和の解除に踏み出す~

ユーロ圏の景気回復を受けて欧州中央銀行(ECB)の金融政策の転換が市場で注目されていますが、インフレ率が低く抑えられているため、転換は慎重に行われると考えられます。緩和の解除は、下表にある4つの非伝統的な金融政策を組み合わせて徐々に行われると思われます。市場では、9月もしくは10月の理事会で来年以降の資産購入の縮小計画が発表されるとの観測が広がっています。NNインベストメント・パートナーズでは、①~③の非伝統的な金融政策が全て解除されるのは、2019年以降になると予想しています。

ECBの4つの非伝統的金融政策の推移

①マイナス金利 ②資産購入 ③資金供給 ④フォワードガイダンス
政策の内容 ECBに預けた銀行の資金にマイナス金利を付ける 市場から国債や社債などを購入する 貸し出しを増やした銀行に低利(マイナス金利)で資金を供給する 今後の金融政策の見通しを声明文を通して市場に伝える
開始時期 2014年6月 2015年3月 2014年9月 (以前から)
途中経過 ▲0.1%から始めて段階的にマイナス幅を拡大 毎月600億ユーロから始めて2016年3月から800億ユーロに拡大した後、2017年4月から600億ユーロに縮小 3カ月ごとに銀行が入札して資金供給を受けていたものの、市場の安定などから終了へ 「利用可能なあらゆる手段」という表現を削除(2017年3月)
現在は・・・ ▲0.4% 毎月600億ユーロ 2017年3月で終了 利下げバイアスを解除(2017年6月)
今後の見通し 利上げは資産購入終了後の見通し 2018年1月以降は縮小か廃止の見通し (既に終了) 経済の実態や市場動向に合わせて徐々に引き締めへ

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