欧州リートの買収劇

欧州リートの買収劇
2018/05/08

欧州かわら版 2018年5月号

市場を賑わす買収ニュース

 2018年3月19日、「ショッピングセンターの専門家」と自らを称する仏クレピエールが、同業の英ハマーソンに買収案を提示したと発表しました。しかしながら、ハマーソンに拒否されたため、結局クレピエールは4月13日に買収を断念しました。
 買収のターゲットとなったハマーソンは2017年12月に競合他社であった英イントゥ・プロパティーズ(以下、イントゥ)を約34億英ポンドで買収すると合意したばかりでした。
 ところが、クレピエールがハマーソンの買収断念を発表した5日後の4月18日、今度はハマーソンがイントゥ買収案の支持を求めた株主宛の推奨を取り下げました。つまり、ハマーソンの経営陣は、イントゥの買収は自社にとって最善策ではないと株主に表明したことになります。近く開かれる株主総会で承認されなければ、買収提案はなかったことになります。

背景にはオンライン通販の攻勢が・・・

 小売店舗業界は、アマゾン・ドット・コムなどのオンライン通販の攻勢を受け、全体的に苦戦しています。2017年9月には米玩具販売大手のトイザらスが破産法を申請、3月には廃業するとのニュースが走りました。(ちなみに、日本のトイザらスは営業を続けます)

買収で規模の拡大と効率性の追求

 ハマーソンがイントゥを買収すれば英国最大級の商業不動産特化型のリートが誕生します。英国内の商業不動産に注力する2社が合併し、効率化を進め、業績を伸ばすことができるとの思惑がありました。
 ショッピングセンターの将来がオンライン通販に脅かされているとの見方が優勢ですが、不動産業界では適正な価格で買えば、ショッピングセンターに健全な未来があると見込んでいるようです。
 買収によって、規模の拡大と高い効率性の両者を手に入れることが成長の鍵になると思われます。

(出所)クレピエール、ハマーソンのWEBサイト、各種報道、ブルームバーグのデータ等の情報をもとにNNインベストメント・パートナーズ株式会社作成

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